歪曲劇場

ハウルの動く城

エンターテインメントとしては,流石になかなかの出来。一方,表現的には特に見るべきところは無かったように思う。演出手法は古典的,というより古典そのもの。さすがに古さを否めないかなあ。

周知のように,ヒロインは呪いによって老婆になったという設定。本来の姿も(おそらく意図的に)やや武骨な感じの顔にデザインされている。でも,その動き(芝居)を見る限り,カントクの脳内ではクラリスかシータに変換されていると勘繰らずにはおられない。萌えの始祖ともいえる御大がそれを表現するに憚るという屈折した状況が,観ていてとても歯痒い(というか,痛々しい)。

宮崎駿自身はロリコン扱いされるのが死ぬほど嫌(というか,触れられたくない問題)みたいなんだけれど,その表現の核に必ずアニマとしての少女が関わっていることは間違いないわけで,その辺をうやむやにし続けるのは表現者として無理があるんじゃないかなあ。可愛い女の子が描きたいなら,好きなように描けばいいと思うわけですよ(それが仮に老婆の姿としても)。まあ,難しいのかなあ。

posted at 17:52:39 on 2004-12-13 by ichiro - Category: 映像

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